『ザ・ぼんち 古希記念公演ツアー』

ザ・ぼんち 古希記念公演ツアー 〜ダイヤモンドは砕けない〜』@よしもと有楽町シアター アインシュタイン/村上ショージ/チュートリアル

初めてNGKに行ってナマで観た時に呼吸困難になるくらい笑ってからファンなのですが、やっぱり死ぬほど笑った。どうしてあんなネタができるのか、どういうことなんだあれはいったい。TVで伝わりにくいよね。最近はランジャタイのおかげで再注目されているというTweet見たけどほんとか?笑

アインシュタインのネタのときにお客さんの反応がよくて、稲ちゃんが逆にちょっと困ってたのもよかった。そのときにそりゃわざわざザ・ぼんちを見に来るようなお客さんはそういう反応するよなあ、となりました。いいお客さんだ。トークでおさむ師匠が「イケメンとブサイク! うちらと一緒のコンビや! イケメンがわしや!」て言ってたのとてもよかったです。若かりし頃の映像も見せてくれたんだけど、若い頃のまさと師匠のハンサムなことよ……。

村上ショージのできない芸すごいな……すごい優秀な漫談だ。チュートリアルは以前NGKで見たことのあるネタだったけど、その時より壊れ芸だったので、ザ・ぼんち合わせなのかしらと楽しくなった。配信もなかったもんね。

昔の映像見せてくれたり、昔のネタやってくれたり、トークはギャラの話だったり、本当に楽しくて満足でした。

ラストに『恋のぼんちシート』を歌ってくれたんだけど、やけに耳に残るなあと帰宅後調べたら作詞作曲近田春夫で演奏ムーンライダーズてなんだよ! 意味わかんないだろ! 最高でした。

あとポスターの衣装最高だからアクスタくれ。出してくれ。 

ところでほんとは年始に∞ホールでザ・ぼんちが出るというおそろしい寄席があったんだけど、体調崩しちゃっていけなかったんだよね~。若手のトリを∞で取る師匠おふたり見たかったなあ。

『第三の男』

『第三の男』1949年イギリス。100本ノック3本目。

クライムサスペンス、であってる? 第三の男とは誰か、から始まって正体が明かされたのちの流れからOPとEDの対比がすごい。前半と後半ではっきり別れている。戦後ウィーンの映像、地下通路の攻防。なるほど地下通路攻防ってこういうことか、となる。あとは観覧車の映像とか、人物の影とか、印象的な絵がたくさんある。

しかし現代日本人であるところの私は「ヱビスビール!」てなってしまうので、どうしても本来の魅力が半減してしまうな……。仕方ないんですけど、ヱビスビール

 

『或る夜の出来事』

或る夜の出来事』100本ノック2本目。1934年アメリカ。

ピーターかっこよすぎ。冒頭の船のシーンから始まってニューオーリンズからニューヨークまでバスの旅ってどれだけかかるんや。今Googleに聞いたら車で19時間半でした。この時代もっとかかってるように思うがどうなんだろう。

川を渡るシーンかっこよくてかわいくてもだえてしまった。ヒッチハイクも最高。大体最高すぎる。ラスト付近、ちょっとだるさもあるんですけど、ハラハラしてしまった。パパったらもー! ワガママ娘の描写は現代だとちょっとイラッとするかもだけど、かわいいんだよなあ。

バスの中の様子やらモーテルやら、壁やら、本当に細かく気が利いている。イケメンモデルが不変すぎるし、私レベルの知識で元ネタ~! てなる映画が思い浮かぶのもやばい。すごいよかった。

 

『カサブランカ』

映画100本ノック1本目は『カサブランカ』。1942年アメリカ。

どんなに名作言うても1942年のモノクロ映画だし、とちょっとナメてたんですけど、すごいおもしろい! 

かの有名な「昨日の夜はどこにいたの?」「そんな昔のことは覚えていない」「今夜は会える?」「そんな先のことはわからない」で悶えた。主役3人の関係、男2人はどっちも誠実で女を愛しており、女にはやむにやまれぬ事情があった、女の心情を思えば仕方ないんだけど、そしてラストの男2人よ。脇の皆さんも個性豊かで、楽しい。サムと署長が中でも好きです。署長のキャラ最高すぎんか? あとモノクロ映画の素養がないので、よくわかってないが照明が美しすぎる。圧倒的明暗と影。リマスターカラーも見たくなっちゃったもんな。

ところで"Here's looking at you, kid."を「君の瞳に乾杯」て訳した天才は誰なんだ。高瀬鎮夫氏って覚えた。Wikipediaを見ると脚本が仕上がってから撮影したのではなく、脚本と並行して撮影してたみたいなんだけど、それでこんな映画になるのってすごいな。イングリッド・バーグマンかわいい。ハンフリー・ボガートかっこいい……。最高の1本目でした。

とはいえプロパガンダ映画、というのも理解できるし、パリ陥落だし、時代背景についても考えてしまうな。女側の事情、というのはこの時代よくあったことなんだろうしな。戦争ダメだよほんとにもう。

 

名作映画100本ノック

私は映像に関する知識が文学などに比較してちょっと浅いところがあって、ヒット作はなんとなく見ているけれど、古典映画を見た方がいいんだろうなあ、なんかいいリストはないかなあ、となった時に見つけたのが尾崎将也さんの『名作映画100本ノック』でした。「脚本の勉強に役立つと思う映画」100本!

ozakimasaya.jp

確かにタイトルは知ってるけど見てない映画がいっぱい、というわけで2年くらいかけて見ていこうかなあ、という心がけを始めます。ただの名作ではなく、脚本の勉強に役立つと思う映画100本。2年で見られる自信はあんまりないです。

基本は配信で見られるものからさくさくと、吹き替え版優先で楽しく見ていければなあと思っています。

映画の見方は著書に書いてあるということだったので、準備として著作も読んで、とりあえずやってみるぞ。基本はとりあえずTwitterに感想投稿しているので、それを補足する形になります。しかし著作もすばらしかったな。

happy-hour.hatenablog.com

ちなみに脚本術やら文章術やら小説術の本も読書キャンペーンをやっているところなので、そのへんの本についてはこちらに記録する予定。

『星山博之のアニメシナリオ教室』

星山博之のアニメシナリオ教室(星山博之)』

絶版だが、同業者とこの本に寄稿もしている大河内一楼さんのおすすめもあって読んだ。これもまたすばらしい本だが、初心者よりは駆け出し向きかもしれない。アニメ独特のシナリオ術はもちろんだが、著作権などについても詳しい。さらにもっともすごいのが資料として、『機動戦士ガンダム』第13話完成稿シナリオと収録台本の両方が掲載されているところ。アニメ脚本とはなにかがよくわかる。星山氏は2007年に62歳で逝去されている。電書でもいいから再版されないものか。ところで寄稿の安彦良和氏が「アニメという映像は演出家と絵描きが作るもので、シナリオライターというのは単に物語が転がっていく大まかな道筋を提供してくれれば良いのだと、そのように考えていた」時代があったことを吐露されており、苦笑いしてしまった。

 

末廣亭2月下席昼

小団治師匠が主任とのことでちょろっと仲入り後から。

春風亭三朝/ロケット団/吉原朝馬/金原亭馬の助/立花家橘之助・立花家あまね/柳家小団治

朝馬師匠の「源平盛衰記」おもしろかったな~。馬の助師匠の「百面相」なるほど、こういう芸もあるのかと勉強になりました。そして浮世節は22歳だというあまねさんがかわいくてかわいくてかわいくて、かっぽれも最高でハァハァしてしまいました。小団治師匠は「ねずみ」。知っているお噺なのにオチのところでほおお、てなるのですごい。動画でも見られますけど、ナマで見た方が絶対いいよ。

youtu.be

ところでかっぽれ、『RRR』後に見た私が思ったのはナートゥと体幹の使い方一緒だな?? という気づきでした。なるほど、踊りにおける体幹……。