『星山博之のアニメシナリオ教室』

星山博之のアニメシナリオ教室(星山博之)』

絶版だが、同業者とこの本に寄稿もしている大河内一楼さんのおすすめもあって読んだ。これもまたすばらしい本だが、初心者よりは駆け出し向きかもしれない。アニメ独特のシナリオ術はもちろんだが、著作権などについても詳しい。さらにもっともすごいのが資料として、『機動戦士ガンダム』第13話完成稿シナリオと収録台本の両方が掲載されているところ。アニメ脚本とはなにかがよくわかる。星山氏は2007年に62歳で逝去されている。電書でもいいから再版されないものか。ところで寄稿の安彦良和氏が「アニメという映像は演出家と絵描きが作るもので、シナリオライターというのは単に物語が転がっていく大まかな道筋を提供してくれれば良いのだと、そのように考えていた」時代があったことを吐露されており、苦笑いしてしまった。