音楽劇『逃げろ!』

副題は「~モーツァルトの台本作者 ロレンツォ・ダ・ポンテ~」なのだが、ポンテを主人公にした舞台、6月にももう1本あるのでどういうこっちゃねん、となる。

ポンテさんはモーツァルトの『フィガロの結婚』『ドン・ジョヴァンニ』『コジ・ファン・トゥッテ』の脚本を書いた人だそうです。というところで登場人物のカサノヴァってあのカサノヴァだったのか!

上演台本と演出の鈴木勝秀さんと橋本くんの舞台は過去にも見たことがあっておもしろかった、でも同じくダブル主演の佐藤くんと鈴木勝秀さん作演の舞台はつまらなかったという記憶を抱えながらの観劇。そもそも数本拝見して基本的にはスズカツさんのセリフ廻しとテンポが個人的に好きです。日本語のセリフとテンポにこだわっていらっしゃるように思う。いやこだわっていない作家などいないので、そのセリフとテンポが非常に好み。つまんなかった舞台どうしてつまんなかったんだろう……。

脚本家主人公の舞台ということである程度覚悟はしてたんだけど、サリエリとポンテのやりとりで胸をえぐられるところがありました。あるあるあるねえ。

舞台セットほぼナシ、で展開されるモーツァルトとポンテのやりとりは最高だし、おもしろかったな。音楽もいい。でも音楽がセリフに対してちょっと大きすぎるところもあったような。バランス難しいですね。

脇を固めるキャストたち、篠井英介さんはもちろん、村井國夫さんはさすが東宝ミュージカルプリンシパルキャストだぜ、という感じ。いやだからなんで6月にも東宝でやるの、ってきっとつっこんではいけない。

2023/2/10-2023/3/1 新国立劇場中劇場 [上演台本・演出]鈴木勝秀 [出演]橋本良亮 / 佐藤流司 / 渡邉美穂 / 弓木大和 / 内河啓介 / 細見大輔 / 篠井英介 / 村井國夫 

nigero-stage.com