2019前半観劇

「TEAM NACS SOLO PROJECT 戸次重幸 『MONSTER MATES』」@EX THEATER ROPPNGI
TEAM NACSのソロプロジェクトというものを初めて見たんですけどなんだか驚くほどに男同士の愛憎劇でした……。

『ミュージカル封神演義-目覚めの刻-』@EX THEATER ROPPNGI
丸尾丸一郎脚本!というのを強く感じるジャンプ舞台でした。後半のカタルシスは鹿殺しにも通じてサイッコーだなと。ジャンプに似合うんだなあ。衣装も役者さんたちも素晴らしかった!

『ミュージカルテニスの王子様』3rdシーズン 最新作「青学(せいがく)vs四天宝寺」@TDC
テニミュは楽しいねえ!久しぶりに見たので途中でなんだか伝統芸能みたいになりつつあるなと思ったんですけど、15周年ってそりゃそうか。四天宝寺は毎回小春ちゃんの役者さん(森田力斗くん)が本当にできる人ですごいなあ、と思います。

MANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN & WINTER 2019~@日本青年館
若手俳優若手俳優の役を演じる上に2.5次元で、劇中劇もあるというだけでなんとなくすごいのが伝わるんじゃないかと思います。ちょっと長いかなあという気持ちもするんですけど、劇中劇まで入る構成は仕方ないのかも。

舞台「山犬」@サンシャイン劇場
山本光二郎さんがすごい。そりゃそうだよってなりますけれども、すごかった。この演目をAKBの女の子たちがやる意味について思いを馳せました。その女の子たちを周りの男性ががっつりと脇を固めているのもよかった。若い女の子の狂気最高だと思います。ところで背後にずっとガサガサしているあげく薄くいびきかいてる方がいて、しょんぼりでした。

『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーショー 「史上最高のVS!!君はどっちを応援する!?」 』@シアターGロッソ
ヒーローショーはエンタメとして完成しているし、素顔の戦士たちはすごい。ちびっこの「がんばれ」を聞くと毎回泣きそうになる。ある種の演劇の頂点だと思うので、機会があったら見てほしい素顔のヒーローショー。1日6回45分公演をあれだけやる(全公演数は失念)俳優が力つかないわけないのである。それも泣き叫ぶちびっこたちがいる中で!そしてちびっこたちにとっては一期一会。ほんとすごい。

舞台『仮面ライダー斬月』 -鎧武外伝-@日本青年館
平成仮面ライダー初の舞台化!おもしろかったです。若者がとにかくいっぱいいた。殺陣もよかった。ただ脚本はところどころちょっとテレビっぽすぎる気もしたので舞台としての仮面ライダーが続くとこなれてもっとすごくいい感じになりそうだなーと思いました。ヒーローショーっぽいともいうかもしれない。

『トリッパー遊園地』@新橋演舞場
ベーシックなタイムトリップもの。目新しさはないけれど、やさしさはあった。シナリオにもう少しだけ丁寧さが欲しかったかな。デリカシーというべきか。物語のきっかけであるタイムトリップの理由がちゃんと処理されないまま、主人公の恋愛がどうでもいいものになっていくってどういうことだ。あと戦争関連の時系列処理が甘いのも気になった。主演の河合郁人さんはキラキラしておりました。

『Endless SHOCK』@帝国劇場
堂本光一はすごいなあと改めて。演劇なのかはよくわからないけど、エンタメのある種の極致だと思います。

平熱43度『ネムリメグル』@ワーサルシアター
眠りが巡るでネムリメグルなるほど。主演の相馬圭祐さんが途中で鼻血出してビックリしましたけど、そのまま進んでいくあたりはSHOW MUST GO ONだわーとなりました。難しい題材をうまくまとめていたと思います。今年初の小劇場。小劇場で休憩なし2時間超える作品には必ず「長い!」と文句を言っていきたい。

ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』@東急シアターオーブ
楽しい!三浦春馬すごい!楽しい!メッセージが詰まってる。すごく満足。ところで女装家に振り回される小池徹平ソニンカップルはそのまま『ロッキーホラーショー』だったw

『良い子はみんなご褒美がもらえる』@赤坂ACTシアター
これはオケにPAがいらない劇場サイズで見たい作品だなあ。そして戯曲もそう作られている気がする。最終的にもしかしてサーシャってひとりしかいなかったんじゃないかなって思ったんだけど全然的外れかも。音楽家と文筆家という軸はそのままオーケストラと戯曲という舞台そのものの構造に繋がってるんだろうなあ。物語は解釈が難しいというか解釈を求められるやつ。構造の解釈は多分間違ってないだろうから唸らされる。

MANKAI STAGE『A3!』~SPRING 2019~@銀河劇場
古谷大和くんを見るたびにこの人とんでもないなと思う。途中のゲーセン対戦シーンでパネコン出てきてからの対戦格闘演出は、舞台『トウキョウヘッド』に思いを馳せるなどしてしまった。荒巻くんの殺陣が見られるとは思わなかったな!あと支配人とケンちゃんがどうしても大好きになってしまうね!

『のべつまくなし』@サンシャイン劇場
派手な舞台は楽しいなあ。殺陣が楽しいなあ。推しが出てたら通っちゃうよなこんな舞台。宇宙のみなさんはおうたもうちょっとがんばれ……。サーデラ見るの久しぶりだったな。

『舞台PSYCHO-PASS サイコパスVirtue and Vice』@日本青年館ホール
とにかくものすごいプロジェクションマッピングで、見てて疲れたんだけど、新しいものを見ている気はしたよ。私は割と映画を映画館で見るのが苦手なんですけどそれに近かったなー。和田くんが好きなのです。

『家族の話』@京都劇場
こんな話を草なぎ剛がやるのはずるいよ~というかんじ。ザ良質! 1話は草なぎ剛っぽくて(いや犬を演じてるんですが)、2話は草なぎ剛の哀切という……。草なぎ小西コンビは『蒲田行進曲』以来に見たのでそれも感慨深かった。

BACKBEAT』@東京芸術劇場プレイハウス
ビートルズもの。ジョンを演じる加藤和樹すばらしかったな。推しが出てたらこれは楽しい舞台だと思う。本当に! 愛の感じる舞台は観ていて心地よい。

『舞台 文豪ストレイドッグス 三社鼎立』@北上市文化センター
相変わらずの高クオリティでそこかしこに作品への愛を感じる。その上で私は奇形感(語弊)の強い役者さんが好きなんですけど、文ステはそれが際立ってすごく好きなんですよね。特に芥川の橋本祥平くんの気持ち悪さにはゾクゾクした(褒めてます)。

エリザベート』@帝国劇場
とにかく帝劇が帝劇的使われ方をしているのがまず最高。疲れたら帝劇行きたくなっちゃうタイプなんですけど(なにそれ)そういう意味でめちゃくちゃ満足だったな。豪華絢爛最高ですよ。異世界観に行ってんだよ俺は!最高だよ!キャストのレベルも高い!最高!

『R&J』@日本青年館ホール
うーん。なんかプロジェクションマッピングに頼らない作りはいいと思いました!それ以外はあまり好みではなかった。出来の悪いアイドル舞台感というかなんというか、中盤めちゃくちゃつらかったなあ。佐藤くんってあんな子だったっけ?うーんうーん。おつらい。ジュリエット役の子のダンスめっちゃうまかった。神父こと陣内さんがたぶんマーチン履いててウフフ、ロックンローラーってなったりした。あと藤田くんの無駄遣いっつーかなんつーか、6月頭までえーすてでしたものね。

『北齋漫畫』@東京グローブ座
舞台は面白かったけど、主演の横山裕さんのお声がとにかくガッサガサで心配になったし主演がこうなっちゃうと舞台はつらいなあ。他の役者さんとにかく素晴らしかったな。あと衣装も素敵だった! あとグローブ座の2階A列センター付近だったんですけどめちゃくちゃ見やすい! まあ2階最前センター付近で見にくい劇場なんてあんまりないけど、笑
ところで印象的だった台詞「読み本書きなんて河原乞食以下の仕事だよ!」

劇団令和商品『イゼン、私はアンドロイドでした』@参宮橋トランスミッション
観てきました。前回平成商品の感想は純文学だ!だったのですが、今回はSFだ!そしてめちゃくちゃ怖かった。とはいえ純文学とかSFとかいうジャンル分けも本当は意味がなく、きむらワールドを満喫しました。見終わった後の心地よい疲労感よ。

「誰ガ為のアルケミスト 舞台版『聖石の追憶』」@博品館劇場
弊社スタッフが脚本協力している舞台。衣装と殺陣すげえ!ファンタジー2.5次元舞台の真骨頂だなと思いました。ファンタジー系の殺陣って特殊だと思うんですけど美しかったなあ。特に女優さんの殺陣が美しくてハアハアしました。これは中村誠治郎さんパワーかしら。橘龍丸さんの殺陣も流石。

年始にちょっとまとめたのもありつつ改めて。23演目29回かな。今年はゲネに呼んでいただいたものも含めております。

 前半小劇場をあまり見に行けなかったのだけど、もうちょっと小劇場をちゃんと見たいなあと思った。もともと小劇場を割と見る人だったので。とはいえ忙しくなると小劇場の内容の当たり外れの大きさは負担なのですよね。中劇場大劇場では外れを引く確率は下がる。2.5次元も同じ。それでもなくなるわけではないのだけれど。私はどちらの演劇も好きです。一方で推しが出ていればそれでいいという客が作り手にバカにされていることも感じることがあって、とても不快さを感じる。演出家に推しが人質に取られている、とか言われるのめちゃくちゃつらい。それとは別にそして私はずっと商業でエンタメ系仕事をしているので、商売という側面をもっとみんなちゃんと直視するべきだと思っています。客を呼べる役者と演目はそれだけですごい。

とか書いてたら西田さんのこの発言が流れてきてそうだよねえええ、ということがこの半年にありました。映画や小説、マンガだと絶対そんなことないのに、演劇だとそういうことを忘れている芝居たまにある気がする。

まだまだいろいろ思うところもあるんだけど、またそのうち。