ありがとう

 知ってたよ、というのが第一報を受けた時の気持ちだった。だから驚きも悲しみもなかった。1月には衝撃があったけど、今回衝撃はなかった。知ってたよ。オタの肌感覚っていうのは大体において正しいんだなとも思った。知ってたよ。そうなるんじゃないかって思ってたよ。でも、あのときだってそのときだって彼らはそれを乗り越えた。だから今回もそれを乗り越えるような奇跡を見せてくれるんじゃないかって期待してたんだ。

 でも私は期待を裏切られたなんてこれっぽっちも思っていない。あの頃の未来に立っている彼らが、彼が、未来の世界を愛せないよというならそれはもう仕方ないんだ。それでももしかしたら、この先にあの頃の未来があるかもしれないなんて、ほんの少しだけ期待してしまうけれど。

 第一報からおよそ24時間、私はインターネットを含めたありとあらゆる情報をできる限り遮断して過ごした。見たのはファンクラブのサイトだけだ。一次情報のそれ以外はすべてノイズだった。あとは親しい友人たちとやりとりをしただけだった。それで十分だった。

 1月に私は「SMAPは人生」という文章を書いた。彼らで知った”初めて”が私にはいっぱいあった。そして今私の初めてがもうひとつ加わろうとしている。

 ねえ私はたぶんあなたたちが思っているよりもはるかに、あなたたちがあのとき言った「エンタテインメントの力を信じている」よ。あなたたちは私にいっぱいいろんなものをくれたよ。あなたたちの未来がこれから先も輝いているように祈るよ。その道を選んだあなたたちがどうか幸せでありますように。ありがとう。

 

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