突発性難聴の話

春頃のこと、左耳がほんのり痛かった。あれは春の嵐の夜だった。目覚めて左耳が塞がった感覚で全然治らない。突発性難聴はスピード勝負だと聞いていたので即耳鼻科に行ったら左耳の高音域が聞こえなくなっているようだった。

発症から3日目まではなんとか動けはするが、耳鳴りと耳の詰まってるかんじが思ったより不自由で、全然考え事ができずお仕事はほぼおやすみして寝ていた。
4日目は目覚めた時から左耳の雰囲気がいい方に違って、おうちで仕事に集中できるくらい(ただし耳の中で小人が掃除機をかけている)に元気になって、しかしやっぱり聞こえづらい。

さらにどうも左目の具合が悪い。痙攣を感じるので、眼科に行ったら診察前の検査で視力が両眼昨年9月の健康診断より0.2落ちて0.5になっている。通りで舞台とTVが見えにくいと思っていました。メガネをおすすめされて診察して、眼球には異常なし。その夜急に掃除機の音が電子音に一瞬でかわって、ぐるんとめまいを起こしたら耳鳴りがいなくなった。

そして発症から3ヶ月。耳鼻科には初診から1回だけ行ったが、先生は「慣れる」と言っていた。確かに慣れる。しかし左側からの会話がどうしても聞き取りづらい。イヤホンを左右付け替えるとよくわかるが、聞こえてない音がある。これちゃんともう一度病院に行くか、専門医に行くべきなんだろうなあ。ただこれ生活の癖というものもあって、聞こえない時に聞こえづらい方の左耳を向けてしまうとか、つい友人の右を歩いてしまうとか、座り方とか、いろいろ難しい。久しぶりにコンサートに行ったら音がちょっとつらく耳がしんどいところがあった。音響がちょっと悪かった気もするが、やだやだ、コンサートなんだからできれば大音量で音を聞きたい。

ところで「ん? 地震?」ていうやつ、地震じゃなかったらめまいだってみんな知ってた? 私は知らなかったので、みんな気をつけましょう。

書く文章より喋ることがおもしろい

書いてる文章より喋っていることがおもしろい、と先生に言われたのは小学5年生の時だった。

その日私は放課後教室に残されていた。といっても居残り勉強ではない。自慢話だと思って読んでくれればいいが、横浜市の小学生の代表として私は横浜こども平和委員というのに選ばれており、横浜こども平和宣言の草稿を書くというミッションで残されていた。何故選ばれたのかはよくわからないが、優秀なこどもだったのであろう。しかし何を書くべきなのかよくわかんないまま原稿は進まず、できあがった原稿に対し先生は「書いてる文章より喋ることのがおもしろいわよね。他の子を選べばよかった」と言ったのだ。

その後文章を書いてなんとなく商売をしているのだが、飲み会やら講義やら喋る仕事のあと、さらには文章が全然書けない時に、教室から見えた校庭の風景と一緒に先生の言葉を思い出すのだ。みんな私が謎の原稿を前に唸っているところで遊んでたなあ。

それにしても今「書く文章より喋ることがおもしろい」について考えると、そりゃ当たり前だよ、となる。喋ることが面白い人の文章は大体おもしろいです。おもしろい文章を書く人が喋ることも大体おもしろい。どちらも言語なので繋がってるんだから当たり前だ。お笑い芸人の文章も割とおもしろいし、作家さんなんて話すと大体おもしろい。もちろんどちらにも例外はあるだろうが、そんなもんだよなーとなる。

しかし小5の私はそう言われてまあまあショックだったし、私の書く文章はつまらないんだなあ、と思ったし、自分の文章がつまらないと思った時にどうしても思い出す。

あの時、先生もめんどくさい仕事だったのだろうし、本当に他の子にすればいいと考えたんだろうな。でもそういう一言って生徒の心には残る。いちいち気にするとなにも言葉を発せなくなってしまうが、普通の生活だってそういう言葉はたくさんあるだろう。私は迂闊な発言が多いので気をつけたい。

とりあえず1ヶ月

とりあえず1ヶ月粛々と更新してみた。

1ヶ月の間に1回だけアクセスが爆発し、通常の100倍くらいのアクセスがあったが、他は大体フェミ系の話題がちょっとアクセスが多くなるな、程度で自分の文章の話題になり方としては体感に合っている。その後別にアクセスが激しく増えるわけでもない。ちなみにTwitterも半年に1回くらい爆発することがあるので、体感は同じだ。とはいえアクセスの爆発は狙ってできるものでもないので、あまり考えない方がよさそうな気がする。そのアクセスがちょっと増えるフェミ系の話題は書いてて結構難しいな、と思うことも多い。

ルーチンとしては前夜布団の中で書いて翌朝8時の予約更新、その後目覚めてからTwitterとFBに手動で共有する。共有を忘れると普通にアクセスは落ちるのでなるほどな、となる。共有時間も関係ありそうだが、とりあえずはあんまり考えていない。

あと800字縛りが普通につらいので、やっぱり訓練になるなあとは思う。でも普段はやらなくてもいいかなー。

しかしギックリ腰以降脳もスッキリしないくて困ったなあ、という感じ。屈むのが面倒なので部屋が散らかっているが、だいぶ腰は楽になってきたのでみんな気をつけてほしい。一時歯を磨くのも顔を洗うのもうまくできないくらいでした。痛みは人をダメにする。あと予防のためにストレッチちゃんとして。体幹鍛えて! 痩せて!

これで今年が半分終わったかと思うとびっくりするが、こうして日々は過ぎていく。

どうか健やかにお過ごしください。

2020年観劇すべて

2021年前半の観劇をまとめていたら、2020年を忘れていたことに気づいたのでまとめとく。抜けがある気がする。

1月

2月

3月

4-6月

  • なし

7月

8月

10月

11月

12月

例年よりありえないほど控えめというか、休止期間はともかく、再開後も中止や万が一自分が行けなかったらと思うとチケットを取る手が鈍ってしまった記憶。

時期もあって東京バレエ団モーリス・ベジャール振付『M』がとにかく素晴らしくて泣いた。あと舞台PSYCHO-PASSが冒頭「舞台を中止にする」と係員がステージ上に出てくる演出だったの一生怒ると思う。一生怒る演出ということは正解なのかもしれないが、隣のお姉さん本当に声をあげていたので、あの時期どういう気持ちでみんなが舞台を見に行っていたのか制作はちゃんと考えて欲しい。

チケット持ってて中止になった公演はもっとあったはずなんだけど、むしゃくしゃしてカレンダーから消しているので記録に残っているのでは下記。

本当はもっと2020のことを記録しておくべきだったんだろうな、でも気力が萎えてしまったということも覚えておきたい。

2019年観劇すべて - しあわせなじかん、とか

2018年観たものまとめ - しあわせなじかん、とか

2017年の現場まとめ - しあわせなじかん、とか

7ヶ月ぶりの大阪出張

なんと7ヶ月ぶりに大阪に出張して講師をやってきました。正式なGOサインが出たのは出張前日の月曜日、緊急事態宣言の解除日でした。もちろん前週から解除されるであろうと準備はしてました。前乗り2日間90分6本勝負です。特に1年次の授業では、初回の対面! ここで主に18歳くらいの若者に舐められたら死ぬ! くらいの気持ちで毎年緊張します。会わないとクラスの雰囲気ってわかんないしねえ。もうオンラインでは会ってるけど。でも流れでちゃんと「大阪と東京どっちに住みたいすか?」という質問を引き出せて、その上で例年の持ちネタであるところの「私の下町江戸弁と下町横浜弁ハイブリッド標準語は時にめちゃくちゃ他の地方の人はこわいらしい! だから慣れろ。これに慣れれば大半の東京人の標準語はこわくない」の話をできたのでよしとします。

ところでこの大阪に行かなかった7ヶ月で、私はお笑いハマっており、以後はじめての対面授業でした。そもそも授業はSHOW MUST GO ON!みたいな気持ちでやっているのですが、フリートークは芸人さんのおしゃべりが勉強になりますね。しかし芸人さんも3時間ひとり喋り続けるようなことってまずない。そういや昔部下の役者に授業後喉が痛いが発声方法に問題があるのではと相談したら、役者はひとりでその長さをずっと喋り続けることは基本的にありません、と答えられてしまった。あんまり座学寄りじゃないんですけど、無駄話めちゃくちゃするからなあ。楽しいけど! あと久しぶりなのとマスクのせいで声の張りもよくわからないという。マスクで表情見えないのもちと不安。

2年生のゼミクラスは私のゼミに来たかったらしいメンバーなので、実習メインですしまあまあ和気藹々でした。なんとかここからプロが旅立っていってくれるといいんですが、はてさて。

「先生7ヶ月ぶりだね!」て言われたのはなんかちょっと胸にきてしてしまったあ。

腰痛の日曜日

クシャミからギックリしてしまいトイレで用を足すのも難儀する程度に腰が痛い上に土曜日に発症してしまったので、病院にも行けず、しかし動けないほどではなく、人生がなにもかも嫌になっているところである。(前回までのあらすじ)

人は体調が悪かったりどこか痛いとネガティブになるというのはよく思うことで、変な風に攻撃的になったりするので気をつけたい。

本来なら今日は小劇場で観劇しているはずだったのだが、この腰で小劇場の椅子に座ったら二度と立ち上がれなくなる気がしたので、行くのを取りやめた。このあと他の観劇の予定もあるが、鎮痛剤を飲んでフカフカの椅子ならたぶんなんとかなるはずだ。その前にもちろん治療も受けます。

動けないので昨日から粛々と録画を消化し、10話は溜まっていた『青天に衝け』はリアタイに追いついた。そもそもオリンピック期間中休止するので、今から見ればなんとか追いつくという友人の言葉に見始めたのだが、止まらなかった。そういえばNetflixなどのドラマも一気に見がちで、よく寝不足になっている。逆に週一で見るのはあまり得意ではない。ほかに見たいドラマも映画も、読みたいマンガも小説もあったのだが、とりあえずは『青天』でおなかいっぱいである。

平岡様のこと嫌いな人いる!? ケレン味強すぎじゃない!? 死んじゃうからってかっこよすぎじゃない!? というところでケレン味について意味が合ってるか検索してしまったが、歌舞伎などにおいては褒め言葉らしいのであってる。

堤真一と草彅剛についてはいくつかのドラマ、そして二人芝居の『K2』を見ているので感慨深い。観劇後に友人と食事をしていたら店に堤さんがいらしてびっくりしたことを覚えている。しかしその三軒茶屋の店も閉店してしまった。早く観劇後に友人とゆっくりごはんを食べたい。一昨年『良い子はみんなご褒美がもらえる』でもすばらしかった。

腰が痛いので以上です。

くしゃみ注意

洗濯を干しながらくしゃみをしたら、ピキーンときてそのまま動けなくなってしまった。腰を痛めたことは人生の中で数回あるが、ぼんやり痛むパターンと今回のように突然やってくるパターンがある。この突然パターン、多分疲労が溜まっていたということだろうが、それにしたって突然である。

人生で1番初めてのピキーンパターンは、20代半ば、ホットカーペットのスイッチを切ろうとしてのことだった。いいですか、体が固いのにしゃがまずに屈むだけで床のスイッチを切ろうとしてはなりません。絶対ダメです。あの時どうやって解決したのか全然思い出せない。30代半ばもピキーンパターンがあって、当時近所だった大塚の鍼を紹介してくれた友人がいて、どこからどう見てもめちゃくちゃあやしい大塚のワンルームマンションで怯えながら施術を受け、鍼ってすげえ! となったのだった。地理感のない人は「大塚 個室 エステ マッサージ」などで検索してみましょう。いやしなくていいけど。

しかし個室的なところで異性に体を触られるって割と恐怖感があるの、わかる人とわからない人がいるでしょうな。このへん男性と女性の意識は違うんだろうな〜。いやもちろん相手はプロであるので、滅多にそんなことは起きないし、長年そこで開業してる評判の先生は絶対そんなことしないことはわかっている。でもそんなこと起こった事例も知ってるんである。これ痴漢とかほかの暴行にも似てるな。なんなら震災に備えるみたいなもんです。大抵の男性は真っ当だし、疑われるのは心外だろう。しかし世の中の恐怖やある種の憎悪や疑惑はそういう不届者のせいで発生する。憎むべきは不届者であり、怯えている人間ではないっていつもの論調にしようとしましたが、基本的には今股関節から腰が痛くて世界のこととかどうでもいいというか全部不快ですね。動けないので録画を消化していますが『青天を衝く』楽しいです。草彅慶喜最高。