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甘くひそやかな、

 眠れないでいるとなぜか首をくくってだらりとどこかにぶら下がっているイメージが浮かぶ。ロフトに寝ているのできっとロフトから紐だか電源コードを繋いでぶら下がってるんだろうなあ、と思う。

 そこまで考えてわたしが死んだらどうなるのかな、と考え始める。仕事はかわりがいくらでもいるだろう。かわりがいないもの、そうなるとやっぱり1番気になるのは猫の行く末だ。3匹もいる猫たちをまとめて引き取ってくれる家はないだろう。それにだいぶ迷惑だろう。いや急に死ぬなんてこと自体が迷惑千万なのだが、この時点ではそんなことは考えられない。この猫たちが施設に送られてそのまま殺処分になったりするのはありえないな、と隣で眠っている猫を見つめるあたりで、死ぬわけにいかないんだなあ、となって妄想は終わる。

 そこから妄想ではなく、じゃあ自殺してしまった人には、現世に引き止めるなにかはなかったのだろうか、って考え始める。家族や友人は実のところあまり抑止力にならないのではないかと思う。だってこれくらいの年齢になると家族も友人もそれなりに失っているから。でも自分の庇護下になにかがあると違うのかもしれない。たとえばこどもとか。私の場合は猫とか。

 まあそんなわけで死にたくなったら動物を飼うといいですよ。少なくとも人間の中でこいつ私のことが1番好きなんだなあって感じることができるから。たとえ猫にとって私が餌マシーンだとしてもね。